
〜日本の太陽ホールディングスが米ペガサスが運用するCVCファンドから
戦略投資の実行、投資後にLQDX社との事業提携並びに事業買収に成功〜
次世代先端半導体技術を共同開発
<概要>
太陽ホールディングス株式会社とアメリカのスタートアップであるLQDX(リクウィディクス)は、「次世代先端半導体技術」に関する共同プロジェクトを開始しました。
本プロジェクト[RI1] の主な目的は、太陽ホールディングスがグローバルトップの次世代半導体製造技術を自社に取り入れることでした。
LQDX(本社:アメリカ・カリフォルニア州 )は先端半導体製造に使用される液体金属インクやパッケージング技術を開発するスタートアップです。同社は、スタンフォード大学発祥の研究機関である「SRIインターナショナル」からスピンアウトした企業で、優秀な研究者[P22] と強力な研究基盤を持ち、革新的な技術で業界から注目を集めている企業です。
[RI1]本プロジェクト
[P22]スタンフォードリサーチインスtぃちゅーつ(SRI)発の会社をアピールする
太陽ホールディングス株式会社(以下太陽HD)は、半導体パッケージ用ソルダーレジスト[RI1] (SR)や絶縁材料、LEDディスプレイ用部品などの[RI2] エレクトロニクス材料の製造・販売を中心に、ヘルスケア事業やICT事業など多岐にわたる分野で事業を展開するグローバル企業です。2020年10月に中長期的な成長事業の創出[RI3] を目的に、Pegasus Tech Venturesと共同で[RI4] 日本円で最大約45億円※1のファンドを組成し、オープンイノベーション活動を進めてきました。Pegasus Tech Venturesは2022年[RI5] にLQDX社を太陽HDに紹介し、投資を実行するに至りました。同時に事業シナジーの検証をすすめ2024年5月にはLQDX社の「Mina」事業を正式に買収したことが 発表されました。
<具体的な課題と解決策>
半導体技術の進化が急速に進む中、太陽HDは従来のエレクトロニクス材料製品だけでは、次世代技術への対応に限界があると認識していました。また、競争力を維持・強化するためには、液体金属インク技術などの革新的技術に関する知見を早期[RI1] に取り入れることが不可欠と考えておりました。
さらに、液体金属インク技術を応用した新しいパッケージング技術の導入には、技術面の優位性 だけでなく、製造現場における 適合性や市場性の検証も求められました。こうした[RI6] 課題を解決するために、スタートアップとの柔軟な連携を模索しておりました。
そこで2022年、太陽HDはPegasus Tech Ventureとのファンドを通じて、LQDX社へのマイナー出資を実行しました。この出資の背景には、次世代半導体技術を組み込み、競争優位性をさらに高めるという明確な狙いがありました。また、この取り組みは、太陽HDがエレクトロニクス材料分野でのリーダーシップを維持しつつ、急速に変化する市場環境に対応するための戦略的な一歩でもありました。
中でも提携関係の中で、太陽HDはLQDX社の「Mina」と呼ばれる事業に注目しました。Minaは液体金属インクを活用した革新的な製造技術を持ち、この技術が 同社のグローバル顧客基盤に対して大きな 付加価値を提供できる可能性があると判断されました。
マイナー出資を通した[RI9] 提携期間のプロセスでは、LQDX社が持つ技術的な強みと、太陽HDが持つアジアを中心とした広範な販売網を組み合わせることで、協業による成果が生み出せるかどうかを検証しました。この段階から、投資先との関係を深化させながら、買収に向けた準備も並行して進められていきました。
そしてこうした[RI1] 取り組みの結果、Mina技術の商業化に向けた道筋が明確となり、太陽HDは2024年5月にLQDX社のMina事業を正式に買収しました。この買収により、両社の連携は完全な事業統合へと発展[RI2] し、LQDX社の革新的技術が太陽HDの販売網を通じて世界に届けられ、[RI1] グローバル市場での競争力が一段と 強化されました。
LQDX社のMina事業との統合により、太陽HDはその革新的技術を自社の製品ポートフォリオに加え、既存のグローバル顧客基盤を活用して販売を拡大することに成功しました。売上は予測を上回るペースで成長し、特にアジアを中心に売上が拡大し、グローバル市場における競争力が飛躍的に向上しました。
<参考資料>
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PR Newswire:LQDX Divests Aluminum Soldering Business - Mina™ - to Taiyo America Inc.
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LQDX公式HP:LQDX Divests Aluminum Soldering Business. Mina – To Taiyo America Inc.
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※1参照:$=150円を想定